こんにちは。吉咲志音です。ご無沙汰です。
ブログの更新が滞っていてもうしわけないです。現在はインプット期。特にインドの情報にアンテナを張り巡らせています。インドにどっぷり漬かっていた時期からはかなりの年月が経っているのですが、執筆を機会にこうしてまたインドの世界に戻ってきたことに、不思議な縁を感じています。

さて、最近の活動としては、表題の件。インド情報を取り上げているメディア、Masala Press(マサラプレス)さんで、インドで公開前から物議をかもし暴動もおきたにもかかわらず、世界中で記録的な興行収入で大ヒットしている話題作『Padmaavat』の解説をしています。
↓記事はこちら

“Padmaavat”の基礎知識☆ロマンス小説家・吉咲志音 × Masala Press代表アンジャリ


ヒロインの王妃役の方は、日本でも公開され宝塚でも舞台になった『恋する輪廻~オーム・シャンティ・オーム』のあの超絶美女。あと、最近ツイッターでインドの歯磨き粉のCMが話題になりましたが、実はあの踊っている方も敵役のスルタンで登場します。もちろん王様役も有名な方でむっちゃくちゃイケメンでして、登場人物たちみんなインドの大スター!という 豪華な映画です。

↓『Padmaavat』公式トレイラーはこちら



Masala Press(マサラプレス)での対談記事はこちら

Padmaavat』(パドマーヴァト)は、14世紀の史実を元にして書かれた物語、「Padmavat」を原作にした映画です。

スリランカの王女パドマヴァティに一目ぼれしたメーワール王国の王。彼はインドでも勇猛果敢な戦士(クシャトリヤ)であるラージプート族。王様はパドマヴァティを妻にして国に連れ帰り、二人は幸せに暮していました。
しかし、北方で勢力を強めていたハルジー王朝のスルタンは、絶世の美女であるパドマヴァティに横恋慕し、メーワール王国を征服しようともくろむのですが…

という物語でして。具体的にどんな話なのか知りたい人は、是非記事をお読みください。

“Padmaavat”の基礎知識☆ロマンス小説家・吉咲志音 × Masala Press代表アンジャリ


パドマヴァティ。名前はPadma - vathi。美しき蓮の花の名を持つヒロイン。
(拙著『月の帝王と暁の聖花』のヒロイン、パドメも同じ意味ですね!)

映像を見ればお分かりになるように、とにかく美しい。
美の洪水。映画を観て、あまりの美しさに魂を抜かれそうになりました。
忠実に時代考証されて作られた王妃の衣装。王様の衣装。
チットーガル城が鮮やかに蘇っています。

以下、公式が公開している歌のシーンなどです。どうぞご覧ください!

ラージプートのダンスシーン。美しい…


愛の歌。敵の王様の部下が悲しい愛を歌います。


こちらも愛の歌です。王様と王妃様…ああ美しい…


こちら、敵の王様の凶悪なダンス。


日本での劇場公開は、日本に住むインド人向けのコミュニティーが主催していている
自主上映会で、英語字幕しかありませんが、観て良かったです。
3/10にアンコール上演もあるそうなので、ご興味がある方はチェックしてみてください。

↓主催はこちら
http://www.spaceboxjapan.com/Default.aspx

↓申し込み方法について
http://masala-press.jp/archives/3930


マサラプレスさんの記事にもありますが、私は大昔に大学院でヒンドゥー教図像学を専攻しており、ロマンスな活動とは別に、学生時代に立ち上げたインド神話情報サイトをいまでも運営しています。といっても内容はもう随分と古いものなのですが(汗)
→天竺奇譚~インドの夜風に吹かれましょう~

図像学というのは、ざっくりたとえると日本だと仏像、西洋だと宗教画や彫刻とかの研究みたいなもので、神様の像が何を持っているかでどの神様かわかったり、歴史別の寺院建築の手法を学んだりするという、かなりマニアックなジャンルになります。ヒンドゥー教図像学の場合は、インド神話を基本にした、インドの歴史や美術についての学問、といったほうがわかりやすいでしょうか。
実はこうした知識を活かしてインドを扱った漫画や小説の時代考証を担当したこともありまして。今回マサラプレスさんより声をかけていただき、対談記事として映画『Padmaavat』の解説をすることになりました。


今回、映画『Padmaavat』の舞台は14世紀ではありますが、あの激動の時代以降、インドにはイスラムの影響を受けた文化が花開いた時期でもあり。映画の元ネタとなった物語「Padmavat」は、細密画(ミニアチュール)にも数多くの影響を与えています。細密画にはラージプート絵画やムガル絵画、派閥もいろいろあるのですが、この「Padmavat」は人気があるモチーフです。

拙著『月の帝王と暁の聖花』
の紀元前4世紀では、女性は今のサリーのようなブラウスつきの着かたはしてなくて、縫い合わせない一枚布をまとい、男女ともに腰布と肩布という形が正装でした。
この映画『Padmaavat』に登場する衣装、体にぴったりと合った服を着るようになるのは、インド北方から来たムスリムたちの影響をうけたものだといわれています。

ヒンドゥー教とイスラム教という異なる宗教がインドにどういう影響を与えたのかについては
同じくマサラプレスさんの記事「教えて先生! Padmaavatを巡る論争について」
で、インド思想がご専門の川尻道哉先生も語られています。
面白いことに、元ネタとなった「Padmaavat」は14世紀の史実を元に後世になってインドを征服したムスリム(イスラム教徒)の作家によって書かれた物語、つまり創作です。物語の中では、パドマヴァティ(パドミニ)とオウムが仲良しで、二人は話をします。つまりファンタジーも混じっているのです。どこまでが史実なのかはよくわかりません。

でも、14世紀のメーワール王国が、北インドを支配していた奴隷王朝のハルジー朝に敗れたことは史実とされています。メーワール王国はそれから何世紀にもわたり、血筋が途絶えたり遷都したりしながらもムガル帝国等との外圧と戦い続け、最終的にはイギリス統治時代には藩王国となりました。

誇り高きラージプート族。彼らはヒンドゥー教徒で、戦いに赴くときには体にシヴァ神の白い聖灰を塗り、この世と決別することを覚悟していたといいます。
「Padmaavat」を書いたムスリムの、特に神秘主義者と呼ばれる人たちは、ラージプート族の勇猛果敢さを賞賛し、美化しました。そして、メーワール王国の王妃、パドマヴァティの美しさと貞節さを賞賛しています。



と語りだしたら止まらないのでアレですが。

ツイッターでは、小説家としては@shion_yoshizakiのアカウントはありますが、こちらは小説のプロモーション用のアカウントですので、最近はインド用のアカウント@tenjikukitanで呟いています。

ただし、インドの情報しか呟かないアカウントなので、ロマンス皆無です。
インドにご興味ない方はみないほうがいいとおもいます。
が、拙書をおよみになってインドに興味が出たという方もいるかもしれないので、気になる方はご覧ください。
最近は映画バーフバリが大好きでバーフバリ!バーフバリ!ばかりです。

ではでは。またいろいろ情報を追加してきますので、今後とも宜しくお願いします♪